中国主要港の混雑長期化 上海で135隻が待機
中国東部の主要港で台風と中東情勢により荷役遅延が深刻化し、上海では135隻が入港待ちとなるなど混雑が長期化している。
中国東部沿岸の主要コンテナ港で、ここ数週間にわたり深刻な混雑が続いている。台風シーズンと米イラン戦争に伴う物流混乱が重なったためで、当面は改善が見込みにくい状況だ。主要港での船舶の待機時間は最大10日に達している。
上海、浙江寧波、深圳塩田、広州南沙の各港では、今週に入って船舶の待機時間が最大10日間に及んだ。船社各社は出港に1〜2週間の遅れを見込んでいる。船舶追跡サービスのshipxy.comによると、上海港と寧波港で入港待ちの船舶はそれぞれ約135隻と100隻で、8月29日の107隻と78隻から増加した。これらの港は物流ハブとして容量が大きく、もともと最も繁忙な港である。
こうした混乱は中国全土の他港に波及し、サプライチェーン問題に発展する恐れがある。船社は荷役予定港が深刻な混雑に見舞われた場合、スケジュール上の荷役をスキップする選択をするためだ。
今回の混雑の主因は台風の集中到来で、各港は一時閉鎖や操業縮小を余儀なくされた。中国では7月から9月が台風シーズンで、7月の3個を含め今年はこれまでに計7個の台風が上陸した。新たな台風も発生しており、各港は台風の予想接近の約3日前から操業を縮小し、通過後も数日間の復旧作業が必要となる。嵐が連続して襲来したことで、港には復旧の時間がほとんどなかった。
浙江、上海、広東は石油化学製品の主要な輸出ターミナルでもある。一方、中東情勢の緊張によりホルムズ海峡の通航が制限され、紅海での船舶攻撃も相次いだことで、多くの貨物が南アフリカの喜望峰回りに迂回し、船のスケジュールが乱れている。船荷調査会社リネルリティカは8月25日の市場報告で、世界のコンテナ港で入港待ちの船舶の総能力は430万TEUを超え、世界の船腹量の12.6%に達したと明らかにした。これは新型コロナ禍のピーク時の400万TEUを上回る水準だ。
中国の輸出は9〜10月にピークを迎えることから、当面は混雑が続くとの見方が強い。荷主各社は船荷の遅延に備えた対応が迫られそうだ。