米荷主、鉄道可視性向上で利用拡大の意向
独G+Dの調査で、米国の荷主の84%が鉄道輸送の可視性が高まれば利用を増やすと回答。現状で継続的な追跡が可能なのは23%にとどまる。

ドイツのセキュリティ技術プロバイダー、Giesecke+Devrient(G+D)が委託した調査によると、米国の荷主は輸送中の貨物の可視性が向上すれば鉄道の利用を増やす意向を持っていることが分かった。調査は米国の物流・輸送・サプライチェーンの意思決定者500人を対象に実施された。
現在、鉄道で輸送される貨物の状態を継続的に追跡・監視できている荷主は23%にとどまる。一方、84%は可視性が高まれば今後の物流業務で鉄道の利用を増やす可能性が高いと回答した。貨物輸送の競争力が、単なる物理的な移動ではなく、コネクテッド資産から得られる信頼性の高いリアルタイムデータに依存するようになっていることを示している。
可視性の意味も変わってきている。貨物の位置を知るだけでなく、コネクテッド資産から信頼できるデータを取得し、迅速な意思決定や説明責任の強化、より強靭なサプライチェーン業務を支えることが求められている。可視性向上の主な動機として最多だったのは、下流業務の計画・最適化で45%。次いで、付帯料金や滞船料に対抗するための検証可能な証拠の必要性(33%)、生鮮品・医薬品・危険物の状態監視(33%)、盗難や予期せぬ移動の早期警報(32%)が続いた。
貨物輸送全体のエンドツーエンドの可視性は荷主の最重要課題だが、鉄道区間ではこの視点が失われがちだ。リアルタイムの位置追跡にアクセスできる回答者は26%のみで、14%は時折の位置更新に限られ、別の14%は出発・到着時刻のみだった。回答者は、この可視性の欠如を鉄道輸送の最大の不満として挙げた。
可視性の向上は、貨物盗難への対応能力を高めることからも、回答者がより多くの貨物を鉄道に移す後押しとなり得る。回答者の9割(90%)が貨物盗難に極めてまたはある程度懸念を抱いていると答えた。鉄道輸送中に発生する料金も懸念事項だ。意思決定者の5人に4人(80%)は、滞船料や付帯料金などの請求が少なくとも時々不正確、過大、あるいは異議を唱える価値があると回答した。