菜鳥、国際21路線で「世界3日配送」開始
菜鳥が越境EC向けに世界3日配送を開始、15国際路線で荷物を3暦日以内に届ける新サービス。
中国のEC物流大手・菜鳥(カイニアオ)は8月5日、越境EC向けの新サービス「グローバル3日配送」を開始した。このサービスは、国際15路線において、荷物の受け付けから顧客への配達完了までを3暦日以内に実現する。対象路線は中国から欧州向け、欧州域内、中東の一部回廊で、香港—英国、香港—オランダ、ドイツ—フランス、オランダ—ルクセンブルク、サウジアラビア—アラブ首長国連邦などを含む。
同サービスは、従来主にプレミアムな国際宅配便でのみ提供されていた速達レベルの配達スピードを、従来の国際エクスプレス輸送の約半分のコスト構造で提供する。これにより、越境ECに参入する事業者にとって、より速く利用しやすい宅配手段が増えることになる。
菜鳥は、越境EC市場が価格主導から配送スピードと顧客体験を重視する段階へ移行しており、物流パフォーマンスが事業者の運営と消費者の購買決定における重要な要素になっていると指摘する。配送の高速化は、事業者の在庫圧力の軽減、キャッシュフローの改善、小ロットで頻繁な補充サイクルの支援につながる。消費者にとっても、短い配達時間は海外通販と国内ECの体験格差を縮める効果がある。
菜鳥グループの上級副社長である熊偉氏は「越境ECは、商品へのアクセスが十分だった段階から、顧客体験全体が競争力を決定する段階へ移行している。配送スピードはもはや単なる履行指標ではなく、消費者の選択、事業者の運転資本、競争構造に影響する主要因だ」と述べる。同氏は、72時間のドアツードア配送がより多くの販売者にとって手頃な日常的な選択肢になれば、越境貿易の組み立て方が変わるとも付け加えた。
このサービスは、菜鳥の国際的なエンドツーエンドの物流ネットワーク、すなわち航空、陸上、通関業務を支えとする。中国—英国路線では、夜に注文された荷物が翌朝にハブで梱包され、同日中に空輸され、到着後に配達される。菜鳥のグローバル物流網には、週約170便のチャーター便とブロックスペース契約、2300以上のトラック路線が含まれる。
今回のサービスは、国際物流におけるスピードとコストのバランスを再定義する試みであり、特に中東や欧州域内での越境ECの拡大が見込まれる中、同社の競争力を高める動きとして注目される。