キンバリークラーク、無効関税4500万ドル還付受け
キンバリークラークが無効化された米国の関税4500万ドルの還付を受け、原油高によるコスト増を相殺する方針。

パーソナルケア用品大手のキンバリークラークは、2026年第2四半期に、昨年支払った米国関税のうち無効とされた分の還付金4500万ドルを受け取った。最高財務責任者のネルソン・ウルダネタ氏が8月4日の決算説明会で明らかにした。還付額は、同社が北米で支払った関税全体の約半分に相当し、現在は廃止された国際緊急経済権限法に基づく関税やカナダの報復関税が含まれる。同社は今年、追加の大幅な還付は見込んでいないという。
ウルダネタ氏は、還付金を下半期の原油高による総額1億5000万ドルの投入コスト増の相殺に充てると述べた。これにより、コスト上昇後の価格はほぼ横ばいを維持できる見通しだが、この予測は現在の原油価格に基づくものだと付け加えた。
キンバリークラークは、2月に最高裁判所がトランプ前大統領の国別関税を無効と判断した後、還付を受けた消費財メーカーや小売業者の仲間入りをした。調味料・香料メーカーのマコーミックは、イラン戦争関連のコストを含むインフレ圧力を相殺するため3100万ドルの還付金を活用する計画を明らかにしている。化粧品のE.l.f.ビューティーは5850万ドルの還付金を価格引き下げと販売数量拡大に充てる見込みで、ウォルマートやBJ'sホールセールクラブも同様の対応を取る。
より多額の還付を受けた企業もある。ゲーム機メーカーの任天堂は3億ドルを確保し、オンライン小売りのアマゾンは6億ドルを受け取った。アマゾンは還付金の一部を顧客に還元しつつ価格を引き下げる可能性を示す一方、任天堂は消費者への還付計画も法的義務もないとしている。資金が必要な一部の小売業者は、還付請求権を割り引いて売却しており、アメリカンイーグルアウトフィッターズやチルドレンズプレイスがその例だ。
還付金の支給を担当する税関国境警備局は、7月31日時点で1000億ドルを支払っており、還付手続きの重要な節目を迎えている。キンバリークラークは、還付金が原油高によるコスト増を相殺し、価格の一貫性を維持するのに役立つとしている。同社の財務戦略は、外部要因によるコスト変動を吸収しながら、消費者向け価格を安定させることを重視している。業界全体では、還付金の使途が企業ごとに分かれており、価格引き下げや投資、債務返済などに振り向けられている。