米下院議員60人、アルミ価格調査を要請
米下院議員60人が商務長官に対し、国内アルミ価格の不正を調査するよう求める書簡を送付した。

米下院議員60人(共和党42人、民主党16人)が8月6日、商務長官のハワード・ラトニック氏宛てに書簡を送り、国内アルミニウムの販売価格における「価格設定の不正」について調査を要請した。議員らは、中西部プレミアムと呼ばれる地域価格が、トランプ政権による第232条に基づく50%のアルミ関税を織り込み、国内メーカーに不当なコスト負担を強いていると主張している。
中西部プレミアムは、世界基準価格に上乗せされる地域価格で、調達先に関わらず適用される。議員らによると、このため国内でリサイクルされたアルミを使用する企業にも関税コストが波及する。米飲料業界はアルミ缶の70%以上に再生材を使用しており、影響が大きいと指摘されている。
世界の多くの地域でアルミには物理的プレミアムが存在するが、中西部プレミアムは米国市場全体に適用される全国的なプレミアムとして機能している。これは輸送費や関税などの要因を反映した追加料金と一般に解釈されるが、価格評価機関のS&Pグローバル・プラッツは中西部プレミアムは「地域価格の名称」であり追加料金ではないと説明している。
アルミニウム協会は声明で、中西部プレミアムを含む業界価格設定に関与しておらず、プラッツが公表するのは交渉の参考データだと述べた。チャールズ・ジョンソン会長兼最高経営責任者は「地域取引プレミアムは世界のアルミ業界で一般的であり、リチウムやコバルト、ニッケル、銅など他の金属にも同様の仕組みがある」とコメントした。
また、米商品先物取引委員会がアルミ価格を監督しており、市場の不正を示す兆候は確認されていないとしつつ、協会は調査に対してデータ提供などの協力を行う姿勢を示した。議員らの書簡は、関税を中西部プレミアムに組み込むことで価格が不必要に上昇し、再生アルミ利用企業にも悪影響が出ていると訴えている。