ボストン・ダイナミクス、ヒュンダイ工場でヒューマノイド訓練開始
ボストン・ダイナミクスがヒュンダイの米国EV工場にロボット訓練センターを開設し、ヒューマノイドAtlasの製造工程への投入を開始した。

米ボストン・ダイナミクスは、同社のヒューマノイドロボット「Atlas」を親会社の現代自動車グループが運営する自動車工場に配備し、訓練を始めたと発表した。同社はマサチューセッツ州に拠点を置き、倉庫ロボットのPickやHandle、四足歩行ロボットのSpot、コンテナ荷降ろしロボットのStretchなどを手がける。現代自動車グループは2020年、ボストン・ダイナミクスの株式80%を約8億8000万ドルで取得し、旧株主のソフトバンクグループが20%を保有している。
ボストン・ダイナミクスは今回、ジョージア州サバンナ郊外にある現代自動車グループの電気自動車工場「HMGMA」内に、ロボティクス・メタプラント・アプリケーション・センター(RMAC)を開設した。HMGMAは約2900エーカーの敷地を持つEV工場で、RMACはAtlasを現代自動車グループの自動車製造業務に直接統合するための試験・訓練拠点となる。
Atlasは現在、組立前に自動車部品の物流や順序を整え、正しい順番に並べるといった実環境での訓練を受けている。2030年までには部品組立への応用も広げる計画だ。将来的には、反復動作や重量物の持ち上げといった負荷の高い作業もAtlasが担うことになる。
現代自動車グループは、Atlasの配備を世界ネットワークへ急速に拡大する計画で、今後数年間で現代自動車と起亜の世界工場に2万5000台を投入する。さらに米国に年産3万台のロボットを生産できる新工場を建設する。RMACの第1期はすでにHMGMAで稼働しており、来年にはHMGMA内の新棟に移り、現在の約10倍の規模に拡張する。この施設はAtlasの自動車分野への配備準備を支援する一方、ボストン・ダイナミクスは来年、他業種での用途探索も始める方針だ。現在、製造、航空宇宙、半導体、物流、食品・飲料、ライフサイエンスなどの分野で、既存のSpotやStretchの顧客数社と協議を進めている。